sibasenn’s diary

日々の思いや、経験したこと記録

ITビジネスの原理

前回に続き、3冊目

 

ITビジネスの原理

ITビジネスの原理

 

 

ITビジネスの原理を中にいた人の視点から深く掘り下げて説明している。

主には、プラットフォーム屋の視点のビジネスの説明がメイン。

 

まずビジネスの基本

「安く仕入れて高く売る」

この原則はITだろうが、変わらない。

 

ITビジネスのキーワード抜粋

 ・ITビジネスで売るのは、モノではなくユーザーとつながりの情報

 ・インターネットビジネスは場所の制約をなくし、時間制約・コストも激減。

 ・PCはリーンフォワード(前傾姿勢)であり目的をもって使うメディアのため、不要な情報はなるべく削除

 ・モバイルはリーンバック(後傾姿勢)であり、目的なく何となくみるため、情報の垂れ流しを気にしない。

 ・純粋想起の原理「検索→Google」のように、最初に思いつくものが圧倒的優位

 ・収穫逓増(強者がますます強くなる原理が働く)

 ・情報発信のメリットが大きくなり、発信しないでメリットが低減している。

 

これらのビジネスを行う上での留意事項で最も重要と感じたのは・・・

 

コミュニケーションスタイルの差

 ・欧米はローコンテキスト

 ・アジアや日本もハイコンテクストの文化。

※コンテクスト、文脈・背景の共通認識。

 

事例で上がっていたのが

・ローコンテクストで物を売るAmazon

・ハイコンテクストで、物語を売る楽天

 

シンプルに、安く売るための効率を追い求めたAmazon

行き過ぎるとミヒャエル・エンデの「モモ」に書かれているように、

その先にはぎすぎすした社会が待っている可能性が高い。

モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

 

 

 

 この著者が、Googleから楽天と日本の会社へ移ったのは、

「物+物語」を一緒に売ることで、

 ・モノを消費するだけでなく

 ・コミュニケーションも消費(楽しむ)

ことで、

 アメリカ的な「無駄なき社会」から人間らしさを取り戻せるはずと信じているためとのこと。

 

 それにしてもこの3冊が、Kindle ultimatで無料ってのはなかなかだな~